Act2 アメリカーナマグナム(ユニバーサル販売) 爆裂マシン全盛期に 埋もれた悲運の名機 ボーナスの連続性に惹かれる打ち手は多い。それが自力、となればなおさらだ。 昔で言う所の貯金システム(今風に言えばストック機か)の場合は、連荘するのが 当然であり、連荘しなければ腹が立つものだった。 元々のゲーム性が「ボーナスのフラグを貯めたのち、まとめて降ろすもの」なのだから 当然なのだが、仕組まれたボーナスの連続性は無意味だと私は思っている。 連荘は、自力でさせてこそ、その喜びも大きいのだ。 ユニバーサル販売の3号機であるアメリカーナマグナムは、平成二年デビュー。 ボーナスの連続性に主眼を置いた台として名を残す。鉄砲(マグナム)の絵柄をビッグ絵柄に採用。 穏やかなゲーム性と相まって、当時の一般的なユニ系機種とは一線を画する存在であった。 しかし残念ながら、当時は裏物を含む爆裂機全盛期。本来持つゲーム性が消された状態で 設置されているのが常であった。まさに時代の徒花と言うほかない。 パチスロを打っていて、一番嬉しい瞬間。それは「ボーナスが成立した時=リーチ目が出た瞬間」 に他ならない。これに特化した台がマグナムである。 ビッグの確率を低く設定し、代わりにレギュラー確率を甘く、シングルボーナス (集中役は非搭載。約1/50で抽選)に重要な役割を持たせたのである。 シングルは1Gのボーナスゲームにすぎないのだが、ビッグ&レギュラー時と同様の リーチ目が出現するために、打ち手としては「常にリーチ目が出現している」錯覚を起こすのだ。 高設定においてはリーチ目の応酬(ビッグは約1/256、レギュラーを1/93で抽選)となる。 普通に打てばボーナスの連打が味わえる―――これが、マグナムの魅力であった。 残念ながら、現行の法規則においての再現は不可能だ(シングルの持ち越しが不可なため。 成立したゲームに揃えなければ消滅してしまう)。規則の為にゲーム性が損なわれてゆく現実は悲しい限りだ。 しかし、作り手である各メーカーは、それを言い訳にする事は許されない。 知恵を絞り規則をくぐり抜けた結果が「いかに爆裂するか」の競い合いとなっている昨今。 「いかに客を楽しませるか」という本来の目的を思い出して頂きたいものである。 |